人付き合い苦手は他人軸?自分軸を取り入れることについて考えてみる

こんにちは、人付き合い苦手です。

最近「他人軸」と「自分軸」という言葉が出てきて、自分がどちらに該当するのか考える人が増えたように感じます。

人付き合いが苦手な人の中にもこの2つの言葉を目にしたことがある人はいるのではないでしょうか。

そこで今回は「他人軸」と「自分軸」の違いと人付き合いが苦手な人が「自分軸」を持ったほうが良い理由について書きます。ではよろしくお願いします。

他人を基準に物事を考える「他人軸」

他人軸とは、他人の価値観を基準にした考え方のことです。

他人軸で動く人は自分より他人を優先しがちで、周囲に気を配ることが得意という特徴があります。

距離感さえ間違えなければ、他人軸の人は多くの人にとって基本的に好印象に映るでしょう。

一方で、他人軸の人はやたらと他人の意見や行動を気にする傾向があります。

この性質が強く出ると、自分軸の人と揉めやすいのはもちろん、他人軸同士でも衝突する可能性が高いでしょう。

他人軸のメリット

他人軸であることにはメリットが大きいです。

まず社会において他人軸であることは基本的に「いいこと」とされていますし、ビジネスの場でもプライベートでも評価されやすいでしょう。

ここからはそんな他人軸のメリットについて紹介していきます。

社会では歓迎される

他人軸の人は基本的に社会では好まれます。特に勤め人であればその性質は大いに歓迎されるでしょう。集団生活でも同様です。

自分の経験ですが、小〜高までの学校生活では良い意味で他人軸っぽい人がうまくやっていたし、教師からの評価も高かったと思います。

また子育てや介護の場など人の手を借りざるを得ない状況では、ある程度他人軸であるほうが無難なのかもしれません。

他人軸であることがうまく作用すれば、そのコミュニティは快適な空間になるし、良い環境も保たれやすいこともあり、会社や学校、施設ではスタッフも利用者も他人軸を持つことが求められやすいと思います。

好かれやすく評価されやすい

他人を基準にして考える、周りに気遣いができる、相手を思いやった対応ができるというのは人から好かれる特性です。

他人軸の人は休憩中や飲み会など、本来くつろいで過ごしてもいい時間まで率先して周りのために動きます。

利益を考えずに周りのために動けるのはすごいことです。

他人軸の人がいるおかげで場の空気はもちろん、長期的な人間関係、仕事そのものにも良い影響が出ることもあると思います。

他人軸のデメリット

他人軸はメリットも多い反面、他人が気になって息苦しい、周りを気にして自分の行動を制限してしまうというものがあります。

飲み会などに「本当は行きたくないのにみんな参加するから断れない」という話はよく聞きますよね。 

これも他人軸の特徴の1つです。

ここからはそんな他人軸のデメリットについて見ていきます。

人を巻き込んでしまい反感を買う

他人軸の行動は相手によって「余計なお世話」「巻き込まれて迷惑」と受け取られることもあります。

特に同調圧力が強い場や権力勾配のあるコミュニティでは要注意です。

他人軸の人が個人的な気配りをし続けた結果、それが周囲の人も強要されることはよくあります。

職場でいうと前任者が業務外のことまで気を利かせ、言われるがまま何でも引き受けていた結果、後任者にも本来の業務ではない雑用が押し付けられてしまったなど。

私も他人軸っぽい先輩の過剰なサービスに巻き込まれ、給料そのままなのに余計な仕事が増えた経験があります。

担当中も機会があれば雑用拒否を申し出ていましたが、そのたびに集団で囲まれて「は?なんで?前の人はニコニコしてやってくれたよ?!」をやられるので、今ほど自分軸になれていなかった私はだんだんそれが嫌になり、しばらくその問題を放置していました。

でもそれを次の人に引き継ぐとき、「私達こんなのやる必要なくないですか?拒否しましょうよ」と言われて、「そりゃそうですよねー」と改めて思いました。

結局、辞める直前にようやくその業務(雑用)を私が担当していた仕事から外してもらいました。

これに関しては本当に「あの人達(押し付けてくる人達)と私仲良しだから、特別サービスだよ。やってあげる」とお友達ノリで雑用をし始めた先輩を恨んでます。

せめて自分が辞める時、「私はあなた達と仲良しだからやってたけど次の人は関係ないからやらない」って言ってから辞めてほしいと思いました。

他人軸でも自分と仲良しの相手や強い側にしか配慮しないタイプもいて、そういう人は無自覚に部下や後輩、子供など下の立場の人間を「自分の一部」として認識し、搾取に巻き込んでくることがあります。

個人的にこういうタイプの他人軸とは、ある程度距離を取れないとキツイなと思います。

場所によっては感謝されないこともある

集団生活では歓迎されやすい他人軸ですが、人間関係によっては気を利かせて動いても感謝されない場合もあります。

特に個人主義の人が多い環境やいろんな事情を持つ人がいる場所では、気の利かせ方を間違えるとかえって嫌がられる可能性が高いです。

周りのことも気にして、相手のことをきちんと考えた行動でも「余計なお世話」と迷惑がられるケースも少なくないです。

相手の年齢や立場によって異なる

あとは気を利かせる相手の年齢、立場によっても他人軸がデメリットになることがあります。

昔、休憩中にトイレに行きにくい状況だったとき、いつも率先して声かけしてくれた人がいて、私はその人の行動がありがたいと思っていました。

しかし半分くらいの人は「あの人に言われなくたって行くよね」「仕切りたがりなんだから」といったネガティブな評価でびっくりしたことがあります。

おとなしい人は助かる声かけだったけれど、そうでない人は「仕切られた」と受け取ったわけです。

「わかる人だけわかってくれればいい」くらい心に余裕がある人ならいいけれど、「せっかく気を遣ったのに報われなかった、嫌がられてしまった」と傷付いてしまう人もいると思います。

人に優しくしようと思って実行できるのはすごいことなのですが、環境との相性によっては空回りしてしまい、気疲れしてしまうでしょう。

だからこそ、他人軸の人は自分の気配りが得意な性質をきちんと評価してもらえる環境にいること、気配りを喜んでくれる相手を選んで動くことが本人を守る上で大切なのだと思います。

弱い人は他人軸であることを押し付けられる

ここからは他人軸の人のデメリットというよりは、他人軸が強要されることについての話です。

時間が経つにつれ、集団では常に他人軸であることを押し付けられる属性とそうでない属性が出てきます。

性別や年齢、役職、既婚子持ち独身のように、その場で力や発言権が弱いほうが他人軸であること、気を利かせられる人間であることを押し付けられやすい構造はあると思うんです。

割れ窓理論の話もそうですが、不便で不衛生、そこにいる人々にストレスのかかる環境を放置するといずれ組織は崩壊します。

だからそれを防ぐために、不便な環境を把握し生活しやすく整えることが必要なのですが、この役割を押し付けられるのは集団内で立場の弱い人になりがちです。

そしてこれといって押し付けやすい立場の人が集団内にない場合は、「繊細な人」や「気の利く人」が自発的にやることになります。

また、「体が弱い人とその支援者(不衛生で散らかった環境が体調や心に影響しやすいため)」も衛生的な環境維持には敏感にならざるを得ません。

だから健康で鈍感な人、もしくは鈍感なふりをしてやり過ごす人は何もしなくて良いけれど、そうでない人には余計な作業が増えてしまうんですよね。

この辺の対策は、内部の人で不公平感が出ないよう、外注するなどお金で解決するこも考えられていくと思います。

ただここで外注された人を安くこき使おうとする、過剰な上下関係や気遣いを押し付けてしまうと、いずれまた同じようなトラブルが起こるでしょう。

ここまで他人軸についてメリットとデメリットを見てきました。次は自分軸について紹介します。

自分基準で物事を考える「自分軸」

自分軸とは自分の価値観に従った考え方のことで、他人軸とは逆に自分の気持ちを第一に考えます。

自分軸を持っている人は「世間」や「みんな」といった大きな主語に振り回されにくいと言われています。

個人主義な人が多い場では、自分軸のほうが自立していると受け取られますが、そうでない場では「自己中心的」「空気が読めない」と思われるリスクも高いです。

現代の日本でも、ようやく自分軸がある程度認められるようになりました。

でも会社や学校など、コミュニティの環境に左右されるところはまだあると思います。

だから自分軸で生きる場合は、他人軸の人よりも所属する環境が重要になってきます。

自分軸のメリット

自分勝手、空気を読まないなど良くないイメージも多い自分軸ですが意外にもメリットはたくさんあります。

ここからは自分軸のメリットを紹介します。

人に左右されない

自分軸のメリットは人に左右されなくなることです。

自分軸でものごとを考えるようになると、本人にとって本当に必要なものがわかってくるので余計なことに振り回されにくくなります。

私も自分が好きか、必要としているかを基準に考えるようになったら、以前と比べて大して使わないものを買わなくなりました。

その結果お金はもちろん、時間も有効に使うことができるようになったのはありがたいです。

他人との比較や競争、依存から離れられる

自分軸の人は比較相手も競争相手も自分自身です。

他人を羨んだり、他人と比べて一喜一憂することもほとんどないため、前向きに自分のことに集中できるでしょう。

また、依存的になるのも防いでくれると思います。

私も前は自分ではどうにもできないのに、他人のことをあれこれ考えてイライラしていました。

でも「自分は自分」「別にあの人に気に入られなくてもよくない?」と思えるようになってからは、余計なことに時間を使わずに済むから助かっています。

自分軸のデメリット

自分軸は他人がコントロールしてこようとするのを防ぐ力にもなりますが、極めすぎると逆に危険なこともあります。

ここからは自分軸のデメリットを紹介します。

集団が絆を強めるとき敵認定される

自分軸の人は集団が絆を強めるとき、敵扱いされることがあります。

所属するコミュニティがゆるい繋がり、もしくはたまにしか顔を合わせないなら大丈夫です。

でも毎日顔を合わせる、密で濃い人間関係、アットホームな雰囲気の場合は危険かもしれません。

自分が馴染まず浮いている間に、他の人同士で人間関係が結束していきます。

その調子で仲間意識が強くなるにつれ、自分たちに同化しない存在を快く思わない人も出てくるでしょう。

特に、その中でトラブルがあった際、普段から馴染まない人、自分軸の人に対してネガティブな言動をする人も出てくることがあります。

言いがかりをつけさせない程仕事ができる、能力が高いなどでない限り嫌な思いをする可能性が高いです。

居場所探しが大変

もしも自分軸で生きたいと思っているとしたら所属するコミュニティはとても重要です。

先ほども書いた通り、集団によっては自分トラブルがあったときに自分軸で生きる人が敵として狙われやすいからです。

トラブルを避けるためには比較的個人主義的なコミュニティを選ぶか、大人数でお互いを監視しづらい環境を選ぶといいと思います。

でもそういう性質の場所を探すのも一苦労ですよね。

まず全体的にムラ社会だし、大都会に出て群れなくても良い環境を手に入れるか、群れたがるタイプが入れないほど能力主義の場所に行くかのどちらかしかない気がします。

それかかなりお金持ちになって、住む場所も仕事も関わる人間も全部選べるようになるくらいでしょうか。

どちらにしろ誰でも簡単に実現できる道ではないので、合わないとわかっていても妥協しないといけない場面も多いのがつらいところです。

人付き合いが苦手な人が自分軸になった方がいい理由

人付き合いが苦手な人は、他人軸よりも自分軸でものごとを考えるようにした方がいいと思います。

なぜかというと、人との関わりに苦手意識がある人が他人に気を遣いすぎると加減がわからなくなるからです。

それによって誰にでも愛想よくしすぎてしまい、調子に乗った他人から依存されたり騙されたりするリスクがあります。

人付き合いが苦手な人には、他人の目を必要以上に気にしてしまう人も多いと思います。それだけである意味十分他人軸で生きているということです。

それなのにうまく行っていない、ストレスを感じているというなら他人軸での行動が自分に合っていない証拠だと思います。

だからこそ人付き合いが苦手な人は自分を守るためにも、少しでもいいので自分軸を取り入れていくことをおすすめします。

弱い人ほど他人軸に偏りすぎるとなめられる

私とそうですが、他人から弱いとみなされたことがある人、今でも弱いと思われやすい人は他人軸に偏りすぎると危険です。

人間関係でひどい目にあったことがある人、例えばいじめられた、騙された経験がある場合「基本的に他人を信用しない、自分を明かさない」ようになるでしょう。

それと同様に、弱いとみなされる人は「他人に対してなるべく気を利かせない」くらい思っていたほうがいいと思います。

意地悪な人は一番最初に「この人は雑に扱ってもいい相手」と判断して、ターゲットを決めているという説もあります。

それなら無闇に優しくていい人感は出さないほうが無難です。

見た目で優しそうに見えてしまう人でも極力愛想笑いをしない、絡まれたら会話をすぐ終わらせるようにすると多少は壁を作ることができます。

もちろん、自分軸だからといって他人の存在をまるっきり無視したり、失礼な接し方をしたりしてると攻撃されるリスクはあります。

面倒なしがらみを避けたいからこそ、余計な不評や恨みを買わないに越したことはないです。

理想は適度な距離感を保ちつつ、最低限の配慮はするくらいだと思います。 

人付き合い苦手な人は少しずつ自分軸で行動してみよう

人付き合いが苦手な人は、少しずつ自分軸で行動してみるといいです。

最初は自分を出すことに不安が大きかったり、抵抗があったりするかもしれません。

でも慣れてくる「あれ?なんか前より生きやすくなったかも」と感じられると思います。

最初は自分1人で完結できることから始め、徐々に人の中でも自分のやり方で動くことを実践していくといいでしょう。

ちなみに私はどちらかといえば自分軸で動くタイプだったと思うのですが、思春期のあたりからだんだん人目を気にするようになり、他人軸(それも空回りばかりするタイプ)になっていきました。

今は自分軸を取り戻してきている最中です。

人付き合い苦手な人は他人軸を押し付けられない環境を目指そう

人付き合いが苦手な人は自分軸を持つ他にも、できるだけ他人軸を押し付けられない環境を目指すと良いです。

最近は自分軸で生きることも重視され始めましたが、それはまだまだ「知名度や人気のある人」やプライベートな場に限定されている印象があります。

現時点で人が他人にあれこれ要求されず自分らしく振る舞うには、常に誰かが擁護してくれるレベルの有名人になるか、自分だけの居場所を手に入れて集団と程よく距離を取るか。このどちらかだと思いました。

人の中で立場が弱くなりやすい場合、後者の「自分の場所を手に入れて集団から適度に離れる」を望む人も多いのではと感じます。

私も誰かに他人軸を押し付けられるのが嫌だったし、そういうのと戦ってコミュニティに居座るのもしんどかったので、1人でのびのび過ごせる自分だけの場所があるほうがいいと思っています。

できるなら自分が元気なうちに、合わない人まで無理に集団に所属しなくても良い世界が実現してほしいです。

それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。

作成者: 人付き合い苦手

人との関わりにストレスを感じやすい人間です。人付き合いで自分が考えたことを書いています。

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