今回は、人付き合いが苦手な人と芸術家の仕事についてです。人付き合いが苦手な私は、適職診断などで「芸術家向き」と出ることが少なくないため、考えたことを書いていってみようと思います。
芸術家という職業へのイメージ
まず「芸術家の仕事」ってなんだろうと思いました。私がすぐに思い浮かべたのは、音楽家(ピアニストなど)や彫刻家などでした。
なれるなれない以前に「自分には縁がなさそうだな」と感じました。彫刻は不器用な自分には難しそうだし、ピアノなど楽器は昔好きだったけど「上手くなりたい」とか「かっこよく弾きたい」気持ちはありませんでした。
そもそも「芸術家」という言い方自体、敷居が高いというか、選ばれた人しなれなさそうといったイメージがありました。ものによっては、お金持ちだったり、家で代々その道のプロになっているとかでない限り、目指すことすら難しそうです。
芸術家の仕事を分類してみる
ここでは、芸術家を分類してみました。結果、思っていたより芸術家に分類される仕事は多かったです。確かにこれだけ種類があるなら、興味のあるものや得意なものが見つかるかもしれないと思いました。
美術系
美術系の仕事として有名なのは、画家や彫刻家です。作品は個人や百貨店などに販売します。一から自分で考えて作ったものを売り込むこともあれば、顧客の依頼で要望に沿って製作することもあります。
画家や彫刻家に必要なものは、センスと創作意欲です。特に必要な資格はありません。強いて言えば、細かい作業やデッサンは得意であったほうが良いでしょう。
音楽系
音楽系の芸術家に該当するのは、演奏家、作曲家、歌手などです。音楽家というとクラシック中心、オーケストラで演奏といったイメージがあり、経験のない人が途中から入れるのはかなり大変なのでは、と思っていました。
ですが、近年では自分で作曲した曲を動画サイトで発表して売れたり、既存の曲を歌って有名になったりするパターンもあります。
身体表現系
ダンスや演劇など、身体を使って表現する芸術家です。特に免許や資格は必要ありません。ただ、やはり知名度が上がらないと仕事は来ないので、コンテストやオーディションに参加し、積極的にアピールしていく必要があります。
芸術家の仕事は安定しにくい上に人付き合いも必要
ここまで美術系、音楽系、身体表現系の芸術家について簡単にまとめました。いずれも資格は不要ですが、収入は不安定になりやすいです。特に知名度が上がらないうちからフリーで活動すると、経済的に安定しにくい状況に陥る可能性があります。そのため、芸術家を目指す人の多くは、最初はプロダクションに所属し、仕事を引き受けています。
また、芸術家は人付き合いが必須です。絵や曲など作品を作っている最中は、一人で活動しているように見えるかもしれませんが、それを発表しないことには収入にはなりません。顧客や事務所のスタッフと良好な関係を築けないと、よほど実力や人気があるとかでない限り、次の仕事に繋がらなくなってしまいます。
今はSNSなどで作品を発表することもできますが、それも人付き合いでストレスを感じる人にとっては、結構大変そうだと思いました。
芸術家と似ている職業(各種クリエイターなど)
ここでは、芸術家には分類されていないけれど、特徴が似ている職業を紹介します。以下では作家、YouTuberなどのクリエイターについて書きました。
ちなみに、これらの他には建物の設計やデザインをする建築家、衣類や工業用品などを作るデザイナーなどがあります。
どちらかというと人付き合いが苦手な人には、芸術家よりクリエイターのほうがまだなんとかやっていける仕事があるような気がしました。
作家
作家は主に文章を書く仕事です。コラムニストやシナリオライター、小説家などがあります。こちらも特に資格は不要ですが、プロとして生計を立てるには、作品を発表し、読者に認知されること、編集者に売り込むことが重要です。
仕事によっては自分のペースでできないこともありますし、好きなものを書けないこともありますが、文章を書くことが好き(苦にならない)で、それを継続できる人なら、作家になるチャンスはあると思います。
YouTuber
近年では、YouTuberもクリエイター職の扱いですよね。以前はテレビ番組で活躍していた芸能人にも、YouTubeを始める人が増えました。
元々は一般人のYouTuberが人気になったことで芸能人になり、テレビやCMに出演する、新しい仕事が入って来るようになった例もたくさんあります。
以前はYouTuberと聞くと、キラキラしていて行動的、顔出しに抵抗がない人達の場所というイメージでした。それが、何年か経つといろんなタイプの人が参入してきて、チャンネルのバリエーションも豊富になりました。
YouTuberは顔出しが必要ないこともメリットといえるでしょう。自分の姿や住む部屋を一切出さずに人気動画を作っている人も少なくありません。字幕で解説すれば、投稿者が一言も喋らなくても内容は伝わります。話すことが苦手な人でも、自分の作ったものを発表することに抵抗がないならできると思います。
芸術家やクリエイターに向いている人付き合い苦手な人の特徴
ここでは、芸術家やクリエイターに向いている人付き合い苦手な人の特徴をまとめました。個人的には、以下の2つがポイントだと思います。
熱中できることがある
まず、熱中できるくらい好きなものがあることです。芸術家でもクリエイターでも、好きなものを作ることを仕事にするため、嫌なことだと続かない、気力がわかないですよね。
仕事として成立させるなら、やはり熱中できることがあるほうが良いと思います。
作ったものを発表することに抵抗がない
芸術家でもクリエイターでも、作った作品は発表しないと収入に繋がりません。売る場合でも見てもらう場合でも、他人の目に触れることになります。
人付き合いが苦手な人の中には「自分に自信がない」の延長で「自分が作ったものにも自信がない、恥ずかしい」と感じてしまう人もいるのではないでしょうか。
この「作ったものが恥ずかしい」よりも「せっかくだから見てもらいたい」気持ちが上回るかどうかがポイントだと思います。
人付き合いが苦手で芸術家向きと言われたらクリエイターも検討してみよう
確かに芸術に関心を持つ人の中には、対人関係を苦手に感じる人はいます。感性が鋭く傷付きやすい、独特のこだわりがあるため、他人と関わることでストレスを感じやすいのかもしれません。だから、芸術家に人付き合い苦手が多い」のはわかります。
でも「人付き合い苦手な人が芸術家向き」というのは、個人的には納得できていないです。どちらかというと、クリエイター職のほうが、まだ人間関係が苦手な人にもチャンスがあるように思いました。
人付き合いが苦手な人は、自分が得意な分野のクリエイターを目指すことも検討してみると良いと思います。必ずプロになる、それ1本で生きるまでいかなくても、ちょっとした収入になる、副業にできるレベルになるだけでもすごいです。
他に収入源があるだけで「ここ(つらい仕事や職場)から逃げられない」と思い詰めることも減ると思います。
長時間労働や労働者同士の距離感(過干渉)がもうちょっとマシになってくれたら、体力気力にゆとりができて、趣味を楽しんだり、前向きに物事を考えたりできそうなんですけどね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。