人付き合いが苦手だと人間関係によるストレスも感じやすいのではないでしょうか。
それゆえ社交的な人よりも悪意のある人、ここで扱う「フレネミー」に警戒している人も多いのではないかと思います。
今回はフレネミーに狙われやすい人、フレネミーへの対処法を書いていきます。
よろしくお願いします。
フレネミーの特徴
フレネミーとは「友だちのフリをした敵」のことです。親しげに振る舞いながら他人の情報を収集し、陥れようと企みます。
人付き合い苦手な人にとっては、危険な存在と言えるでしょう。
以下にフレネミーの特徴をまとめました。
嫉妬深い
フレネミーは嫉妬深く、他人の成功や人気に対して敵対的な態度を示すことがあります。最近自分や身内にいいことがあった、人前で褒められたことがある人は要注意です。
依存しがち
フレネミーは相手に依存しがちで、自分が主導権を握ることができないと嫌がらせをすることがあります。
人付き合い苦手な人、特に大人しそうに見える人は「主導権を握れる相手」とみなされやすく、狙われる可能性が高いです。
負けず嫌い
フレネミーは負けず嫌いで競争心が強いため「自分より相手が優れている」と感じると攻撃的になることがあります。
もしあなたにフレネミーより得意なこと、評価される才能がある場合は悪い噂を流して邪魔をするなど、足を引っ張ってくるかもしれません。
劣等感が強い
フレネミーは劣等感が強いことも特徴の1つです。自分自身に自信が持てず、自己愛的な行動をすることがあります。
意識してあるいは無意識的に、自分と同等かちょっと格下と思える他人を必要とするのです。
それゆえ自分よりも相手が幸せになりそうだと嫉妬し、足を引っ張ることも少なくありません。
裏表がある性格
フレネミーは裏表がある性格です。表面的には友好的に振る舞いながら、裏では相手を陥れたり、悪口を言ったりすることがあります。
他人の成功に便乗したがる
フレネミータイプは「便乗型タイプ」でもあります。相手が成功したときにはその成功の一部を自分のものとしてもみなしがちです。
反対に相手が失敗したときにはその失敗を逆手に取って攻撃したり、陥れる側に立つこともあります。
回復しそうになると興味を失うか妨害してくる
フレネミーは手のひらを返すことが多いです。先程も書いた通り、表面的には友好的に振る舞いながら裏では相手を陥れたり、悪口を言ったりすることがあります。
自分に都合の良い方向にしか物事を考えられず、相手が望む方向に合わせることができないため突然攻撃的になる、もしくは裏切ることもあります。
相手を騙すことに長けていて信頼できない存在とも言えます。悪く言うと冷たい、良く言うと用心深いタイプです。
フレネミーの手口
フレネミーの手口は「仲良くなりたい」と好意を示す、相手を心配していると装うなどです。
人付き合いが苦手な人はもちろん、そうでない人でも心が弱っているところにつけ込まれることもあるので注意が必要です。
最初は好意的
フレネミーは最初は好意的、協力的であるように振る舞います。 これはターゲットの信頼を得るためです。
やたらとおだててきたり、気を利かせたりすることもあります。「親切な人」と思わせ、心を開かせてからが彼らの狙いです。
初対面から感じが良い人、距離が近い人には気をつけたほうがいいかもしれません。
親密になると本性が出る
フレネミーは親密になってから本性を露わにします。最初の友好的な感じとは一変して、近しい関係であることを理由に批判的で攻撃的な言葉を使う、陰湿な噂を流すこともあります。
ターゲットにあらゆる方法で攻撃することで、フレネミーは自己肯定感を高めていきます。
自分がフレネミーだと気付かない人が多い
フレネミーの中には自身がフレネミーであることを自覚していない人もいます。
悪い噂を流す、しつこく批判する、成功を妨害するなど有害なことばかりしてくるのに、少しでも責められると「自分にそんなつもりはない。悪気はない」と言うわけです。
私はこれを糾弾されたくなくてわざとすっとぼけているんだろうなと思っていましたが、本当に自分がフレネミーだと思っていない、気づいていない人もいるんですよね。
学校や会社で無自覚に「ターゲットを探して近づき、悪意がバレて避けられる。そしてまた次のターゲットを探す」を繰り返している人を見たことがあります。本人は至って意地悪している自覚はなさそうでした。
自分も知らないうちにフレネミー化しているかもしれない
無自覚なフレネミーが多いということは、「自分も知らぬ間にフレネミーになってしまっているかもしれない」ということです。
私も人付き合いが苦手という時点で、フレネミー化は他人事でないと思います。
むしろ人付き合いが苦手だからこそ、人に慣れていないゆえの失敗はたくさんあります。
私も優しい人に図々しくなる、馴れ馴れしい対応をしている可能性はあるので、どんな人とでも適度な距離感は意識していたいと思っています。
フレネミーに狙われやすい人の特徴
ここからはフレネミーに狙われやすい人の特徴をまとめます。
新入り
会社や学校、部活、趣味など集まりの場では定期的に新入りが入ってきます。新入りはその場で経験不足のため、そこのカルチャーや人間関係などについて十分に知りません。
また新入りは自分がその場に慣れていないことで不安を感じやすく、自信を失いやすいです。
それゆえフレネミーにとって絶好の獲物となってしまいます。人付き合い苦手でなくても新入りはフレネミーに一番狙われやすいので、はじめからグイグイ距離を詰めてくる人、面倒見の良さをアピールする人には接近しすぎないほうがいいでしょう。
控えめな人
フレネミーは自分の積極的な行動に対して反発しない人を求めるので、自信がなく、控えめな人を狙いがちです。人付き合いが苦手でなんとか社会に適応している人は、ここにカテゴライズされやすいと思います。
浮いている人
職場やグループ内で浮いている人はフレネミーにとって狙い目です。どこにも属していないので、誘いやすいし取り込みやすいからでしょう。人付き合い苦手で生きづらいと感じているタイプは、ここに当てはまると思います。
孤立した人を狙うというと、怪しい勧誘とも似た側面があると思います。周りがグループを作る場で浮いている人は、孤独感や排除感を感じやすいとされています。確かに「毎日行く場所、同じ顔ぶれの中で誰かとつるむのが普通」な環境では、単独行動を貫こうとすると周りから反感を持たれやすいです。
一人でいるのが好きでも見知らぬ人しかいない場所で一人なのと、知っている人だらけ、これから毎日関わる人の中自分だけ一人というのは全然違います。
フレネミーはたとえ無自覚だとしても、こういった負の感情を察知して絶妙なタイミングで寄ってくるので、ある意味では共感性が高いような気がします。
感情が出やすい人
悪意の自覚があるフレネミーに多そうですが、感情が高ぶりやすく、怒りや不安を感じやすい人を狙うこともあります。
感情的な人は自覚あるフレネミーからしたら、コントロールしやすいのかもしれません。特に悲しみや怒りなど、ネガティブな感情が出やすいとつけ込まれる可能性が上がります。
実際「〇〇があなたを悪く言っていた」系の嫌がらせが好きな人って、露骨に激怒したり悲しんだりと反応があると、面白がってどんどんやろうとしますよね。
もっと巧妙なやり方になると「あの人は〇〇な奴(〇〇はターゲットが持つ特徴、コンプレックス)は価値がない、消えろって言ってた」など、もやっとした悪意を絶妙なタイミングでほのめかします。
「もしかしたら自分のことかも?」と不安感を増したターゲットに「私はそう思わないけどね!ひどいよね」などと寄り添う姿勢を見せて依存させ、判断力を鈍らせて思い通りにしていきます。
こんな風に分かりにくく悪意をばらまかれるとはっきりした証拠がなく、やられた側がいくら追い詰められて破綻しても、被害妄想、自意識過剰ということにできてしまうのが怖いなと思いました。
心が弱っている人
心が弱っている人も要注意です。フレネミーはあたかも理解者のような素振りで近づいてきます。
優しい言葉に油断して心を許すと、あっという間に弱みを握られてしまうかもしれません。
フレネミーから身を守る
自分に自信がないとき、つらいことがあって心が弱っているとき、フレネミーはそれを嗅ぎつけて寄ってきます。そんなフレネミーから身を守るための方法を以下にまとめました。
距離を置く
フレネミーに惑わされないためには、その人物と深く関わらないことが最適解だと思います。距離を置くことができれば弱みも握られないし、コントロールもされにくいです。
しかし残念なことにこっちから近づかなくとも弱そう、場に馴染めてなさそうと思われて「こいつは行ける!」と接近される人もいるでしょう。
一旦接近されてはっきり拒絶できない(最初の段階ではフレネミーとわからないため)とどんどん侵食されていきます。
最初に狙われないためには、ある程度はなめられない、絡みにくい雰囲気づくりも必要です。
私の場合は手っ取り早いかったのはなるべく「ムスッ」とした表情でいること、必要以上に場の空気を良くしようとしないことで絡まれにくくなった気がします。
ネガティブな話をしない
フレネミーは攻撃的になる理由がほしいのでネガティブな話を好みます。悪口や愚痴を言うときだけ妙にいきいきする人が近くにいたら、極力そういった話題は控えましょう。
フレネミーが関心を持たなそうなポジティブな話題をいくつかストックしておくといいです。勉強や仕事で前向きに努力している、欲しい物や趣味のために時間を使っているなども有効です。
ただ中にはいくらこっちがポジティブな話をしても、しつこくネガティブ要素を見つけてこれでもかと深く深く掘り下げてくる人もいます。すぐに離れて行かないならその人と長く話し込まない、会話を適当に打ち切るほうが無難なかもしれないです。
プライベートについて話さない
フレネミー疑いのある相手にはプライベートな情報を提供しないように注意してください。あなたを攻撃する際に個人的な部分を探り貶めることがあるからです。
仮にフレネミーでなくてもむやみにプライベートを聞きたがる人、知った情報を尾ひれつけてあちこちに言いふらす人って嫌だなと思います。
一人の人と仲良くなりすぎない
フレネミーから身を守るためには、一人の人とだけ深く付き合いすぎないことも大切です。グループに属さなくてもできる範囲で複数の友人と交流を持ち、いろいろな意見を聞く環境を作っておくといいと思います。
依存先が複数あればフレネミーの嫌がらせや攻撃に対してより素早く対応することもできるでしょう。人付き合いが苦手なら、本当に仕事のときだけ関わる、簡単な世間話をするくらいでもいいと思います。
この他にはうまく自己主張するための練習をするのもおすすめです。人付き合いが苦手だったり心が弱っていたりすると、自分を主張することをためらってしまうかもしれません。その様子がフレネミーに狙われる原因となるので、できる限り自己主張していきましょう。
フレネミーに気付いたら早く離れよう
心が弱っている人にとってフレネミーの見極めは本当に難しく、労力がいることです。特に人付き合いが苦手だけどなんとか学校や会社になじみたい人、友達を作りたい人はその気持ちに付け込むフレネミーから狙われやすいと思います。
しかしできるだけ早い段階で「なんか嫌な感じがする」「一緒にいると傷付く」「あんまり信用できない人」と気付くことができれば、大きなトラブルを避けられる可能性が高いです。
また普段から自分の気持ち、特に不快感に敏感になっておくと他人の違和感にも気づきやすくなるので、日記にその日の出来事とともに感情をメモするのもおすすめです。
慣れない環境にいるとき、自分の立場が弱いときにやたらと親しげに近づいてくる人間には気をつけてください。
では、最後までお読みいただきありがとうございました。