自分と他人の境界を意識できるようになると人付き合いのストレスが減る

こんにちは、人付き合い苦手です。

私は人との距離感がうまく取れないことでトラブルが多く、ストレスを受けていました。

あるとき、「自分は自分、他人は他人」という考え方、自分と他人の境界をはっきりさせることを意識しだしてから、自分を守れるようになってきたんです。

今日は、自分と他人の境界というテーマで書いていこうと思います。

では、よろしくお願いします。

自他の境界と人付き合いのストレス

私は「自他の境界が曖昧」という言葉と意味を知ったとき、すごくすっきりしました。

これまでの自分の困りごとを言語化してくれるような内容だったので、溜まっていたモヤモヤが取れて、気持ちが軽くなったように感じたんだと思います。

自分と他人の境界がしっかりしているかいないかは、人付き合いで受けるストレスの強弱とも関係があるような気もしていました。

自他境界が明確な人は、自分と他人の境界をはっきりと認識できるため、適切な距離を保っています。

健全かつバランスの取れたコミュニケーションができるため、人間関係のトラブルは起こりにくいです。

一方、自他境界が曖昧な人は、他人との境界線がぼやけているため、自分と他人の気持ちを混同する、相手に影響されすぎることがあります。

自他境界が曖昧な人は、健全なコミュニケーションができる人には違和感を持たれ、距離を置かれることも多いです。

反対に他人を利用したい、支配したいなど不健全な人を呼び寄せてしまうので、人付き合いにおいてつらい状態に陥りやすくなります。

自他境界が曖昧な人の特徴

ここでは自他境界が曖昧な人の特徴をまとめました。自分に以下の特徴が当てはまるか、または周りに該当する人がいるかチェックしてみましょう。

1人でいることを嫌がる

1人でいることをやたらと嫌がる人は自他境界が曖昧である可能性が高いです。

自分の意志や欲求を上手く言えないため、他人に合わせたり、承認を得たがったりします。

本人が1人でいることを嫌うだけではありません。他人が1人で行動する、自由に振る舞うことに対してもネガティブな感情を持つことがあります。

常に自分が他人に合わせる、もしくは他人が自分に合わせるが当たり前と無意識に思っているので、そこに囚われない人を快く思わないのかもしれません。

むやみに他人に共感しがち

自他境界線が曖昧な人には共感力が高い人も多いです。そのため、むやみに他人に共感し、気持ちが相手に引きずられてしまうことがあります。

共感力自体は決して悪いものではありません。他人の気持ちがわかる、他人の立場に立って考えられることは素晴らしい才能です。

適度な共感は全く悪いことではないですが、行き過ぎると過剰に気を利かせてしまう、人のことが気になって自分のことに集中出来ないなど、他人軸のネガティブな面が強く出てきます。

例えば会社や家の中で「怒っている人を見るとビクビクしてしまう」「不機嫌そうな人がいたら機嫌を取ってしまう」など、本来自分の責任ではないことまで背負ってしまいがちです。

あらゆる現象に対して「自分のせいかも」「何とかしなきゃ」と反応してしまうことで、余計なトラブルに巻き込まれることがあります。

自分の価値観がわからない

自他境界が曖昧だと、自分自身の価値がわからないことも多いです。自分の感情や思考、価値観をはっきりと把握できていないため、他人の言動に振り回されます。

例えば服装や髪型に関して自分の好み、スタイルがわからないと他人の言う価値観、「似合わない」とか「ダサい」という評価が気になってしまいます。

逆にむやみやたらと他人の生活、服装、生き方などをジャッジしたがる人も自他境界が曖昧な可能性が高いです。

人前で不機嫌アピールをする

自他境界が曖昧な人は、人前で不機嫌アピールをすることがあります。誰でも気分が良くない時はあるし、いつでも誰にでも愛想を振りまくなんて無理な話ですよね。

むすっとして楽しそうにしない、とか少し動作が乱暴になったくらいならよくあることだと思います。

自他境界が曖昧な人は、わざわざ人の近くに来てイライラをアピールする、物に当たるなどして不機嫌を見せつけてきます。この不機嫌アピールの目的は機嫌を取らせることです。

上司から部下、夫婦間、親から子など立場や権限が強い方が自他境界が曖昧な場合、行動がエスカレートやすく、問題が大きくなることもあります。

不機嫌アピールをする人の機嫌を率先して取りに行ってしまうのも、自他境界が曖昧な人です。

自他境界が曖昧な人の人間関係は、立場によって機嫌を取らせる側になることも、取らされる側になることもあります。

同時に「閉鎖的で権力差のある関係性では自他境界が曖昧になりやすい」ということもあるのかもしれません。

嫌われることを恐れる

自他境界が曖昧な人の中には、嫌われることを極端に恐れる人も少なくありません。相手に嫌われたくない、見捨てられたくないという気持ちが強く、いつも相手を優先します。

特定の気に入っている人、憧れている人に対して「嫌われたくない」ならまだしも、自他境界が曖昧な人は関わるすべての人に対して「嫌われたくない」と思ってしまうことも多いです。

過去の私もそうでしたが「嫌われたくない」が自分の原動力になっていると余計に人間関係はうまくいきません。

いい人、気の合う人は離れて、嫌な人、話の通じない人が寄って来やすくなります。自分に害をなす相手にまで「嫌われない」ように振る舞っても、いいことはありません。

すぐに意識を変えるのは難しいですが、自他の区別がはっきりさせ、距離を取っていくしかないと思います。

自己の評価が不安定で問題解決力が低い

自他境界が曖昧だと、自己評価が不安定になりやすいです。自身の能力や魅力を過剰に評価したり、逆に低く見積もったりすることがあります。

自己評価が不安低になると問題が起こったとき、何かクリアしたい課題が出たとき、よりよい対処法を取りにくいです。

私も些細なことに一喜一憂しやすく、一時的な成功や失敗に引きずられることが多かったです。

今でも最終目的を忘れて努力の方向を間違える、少しでも上手くいかないと自分が何のために努力しているのか分からなくなり、モチベーションが下がることがあります。

他人に関わりたくないと言いながら、問題解決力が同年代の人よりも低いので、自分の性質と能力のギャップに長年悩まされています。

それでも自他境界が曖昧だったころに比べると、冷静に現状を把握できるようになってはいるので、生きづらさを感じるときは、自他の区別ができているかを考えることが大事だと思います。

自他境界が曖昧だと人間関係が不健全になりやすい

自他境界が曖昧だと人間関係が不健全になりやすいです。自然と支配欲が強い人や利用できる相手を探している人に接近してしまいます。 

不健全な関係で被害を受けやすいだけではありません。自他境界が曖昧な人は被害者にもなりますが、立場が強くなったら加害者側になることも少なくないです。

虐げられていた人間が、自分より立場が弱い人間ができた途端、今までされていた嫌なことを弱い側にする、虐げる側になる話もありますよね。

かつての加害者にやり返すのではなく、攻撃しやすい方へ怒りを向けることで、新たな被害者を作ってしまいます。

また、自他境界が曖昧な人でも権力を持つことがあります。すると、一方的な支配や不健全な対人関係を生み出す可能性があります。

不健全な人間関係は連鎖する

不健全な人間関係は連鎖しやすいです。例えば支配的な親から離れるために就職、あるいは結婚したけれど、会社はブラック企業だった、モラハラするパートナーだったという話も少なくありません。

あるいは部下や子供など、自分より立場が弱い人間ができた時、今度は支配する側になるリスクも高いです。

私もハラスメントして来る側に持つはずの不満を、なぜか逆方向に向けていた時がありました。

「自分よりいい環境にいるのに大げさ」とか「文句言える人はいいよね」としか考えられなかったんです。

自分こそ常に攻撃される側にいる、苦労した被害者だと思っていたので、そこまでつらそうに見えない人、何かあっても大勢で擁護してくれる存在が周りにいる人間に対しては冷たかったと思います。

自他境界をはっきりさせる方法

自他境界が曖昧ゆえに相手が別の人格を持つことを忘れ、依存や支配といった不健全な関係になってしまうと、良好な人間関係を築けなくなります。

いろんなところで不和が起こるので、日常生活で感じるストレスが増え、生きづらさも強まっていく一方です。あらゆることに希望が持てなくなる、前向きに考えられなくなってしまいます。

そこで、以下からは自他境界をはっきりさせる方法を紹介します。すぐに境界を明確にするのは難しくても、日々の習慣にすることで少しずつ他人から振り回されない自分になれるでしょう。

自己について考える時間を作る

自他境界を明確にするためには、まず自己の意見や感情を探求することが重要です。自分自身の本当の考えや感情に向き合うことで、自身のニーズや価値観を理解できるようになるでしょう。

具体的には日記を書く、行動する前に自分に問いかける癖をつけるなどの方法があります。定期的に1人になれる時間を確保することも大切です。じっくり落ち着いて考えられるし、他人の一挙一動を気にしなくて済みます。

他人に邪魔されにくい、プライバシーが確保されていることも安心感につながります。自分の部屋があって鍵をかけられる環境ならベストですが、鍵がなくても入り口に物を置いて簡単に開けられないようにする、部屋がない場合はパーテーションなどで仕切るといった方法もあります。

相手に期待し過ぎない

自他境界をはっきりさせるには、相手に期待し過ぎないようにしましょう。「同じ価値観のはず」「言わなくてもわかってくれるはず」とは思わないことが大切です。

親しい間柄や付き合いが長いコミュニティでは、相手を勝手に同一視して決めつけることが起こりやすいと思います。なるべく普段から「自分はこう思うけど、相手は違うかも」と考える癖をつけるといいです。

人間関係以外のことに集中する

趣味や勉強など人間関係以外のことに集中するのもおすすめです。1人になれる空間がある人は自分の部屋で好きなことをするのもいいでしょう。

1人でいられる場所がない場合でも、何かに集中している状態だと人から絡まれにくくなります。私の場合も、苦手な人が同じ空間にいるときはいつも何か没頭する、忙しそうにしているとだんだん距離を取る、接触を諦めてくれることが多かったです。

自分の限界を把握する

自他境界を明確にするには、自分の限界を把握することも重要なステップです。自分が何を受け入れられるか、受け入れられないかをはっきりさせておきましょう。

自分ができること、受け入れられることの範囲を明確にすることで、他人にコントロールされにくくなります。自分の限界を知って無理を避けることで、大きなトラブルを回避することができるでしょう。

自分でできることを増やす

自他境界を明確にしたい場合、自力でできることを増やすのもおすすめです。家事、仕事、何かの手続きなど他人の手を借りずにできそうなことは積極的にチャレンジしてみましょう。

楽しみながらできること、無理なくできることから始めると挫折しにくいです。自力でできることが増えると自信が付いてくるため、他人のことが気にならなくなります。

興味の幅も広がって物事を前向きに考えられるようになったり、趣味が見つかったりするかもしれません。

自他境界を意識できるようになったら少し生きやすくなった

私も昔は自他境界が曖昧で、自分のつらさの原因が分からない、どこまでが自分の責任か分からないなど、人と関わると常に暗い気持ちになっていました。

自他境界というものを認識できるようになってからは、以前より解放された気分で過ごせる時間が増えています。

私は自他境界が曖昧と自覚するまで時間がかかりましたが、以前よりはかなり生きやすくなりました。

ずっと人と一緒にいると苦痛を感じるし、相変わらず集団に所属することは苦手です。

それでも自然と「自分は自分」と思えるようになってきました。

あとは他人の要求、不機嫌アピールなど、できないことを断る、嫌な絡み方を無視することに罪悪感がなくなったので、無駄なストレスを避けやすくなったのも大きなメリットです。

自他境界を意識したら自分のよくない行動にも気付けるようになった

自他境界を意識したことで、自分が他人に迷惑をかけていたこと、害になっていた可能性についても考えることができました。

人付き合いが苦手でも、それなりに他人と関わろうとしていた頃、気の合う人、仲良くなった人には図々しい言動をする時もありました。

それが原因で距離を置かれたり、遠巻きにされることも何回かあったため、私も人、特に気に入った人間に対しての距離感がおかしいんだと思います。

自覚できてからは、なるべく好ましいと感じる人、話が合う人にこそ、近づきすぎない、受け入れられると期待しないように気を付けています。

私は本心や自分の考えを話すと引かれる、マイナスのギャップになることが多いので、何でも話せる友人関係を築くのは難しいです。

前は寂しいとか、自分はすぐ傷付きすぎと思ったこともあったけれど、今は1人だから楽しめる、本音を言えなくても適度に距離を取った関わりだからこそ自由でいられると思えるようになりました。

なるべく人と距離を詰めない、詰められないようすることが、私にとって平穏に自分らしく生きる方法なんだと実感しています。

人付き合いが苦手な人こそ自他境界を意識しよう

人付き合いが苦手な人は、自他境界が曖昧になっている可能性があります。自分と他人を区別するためにも、まず自分の時間を確保することを第一に考えてみるといいと思います。

人付き合いが苦手で人間関係にストレスを感じている場合でも、自他境界を意識できるだけで、他人に依存しにくい、支配されにくいです。

自分軸を持つことは生きづらさを軽減することにも繋がります。人付き合いが苦手な人こそ、自他境界を意識する癖をつけましょう。

では、最後までお読みいただきありがとうございました。

作成者: 人付き合い苦手

人との関わりにストレスを感じやすい人間です。人付き合いで自分が考えたことを書いています。

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